ステンレスパイプを支持する金物を「ゲンコ」と呼ぶが、我が家ではこれを玄関のコート掛けと引出しの把手に使っている。
私が好むのは最も細い6ミリのタイプで、しかもデザイン的な美しさから、穴が貫通した「通し」という製品を選ぶ。
(ちなみに、穴が開いていないタイプは「止まり」と呼ぶ)
オープンハウスを利用して我が家を訪れるお客様にも大変評判がよく、「これと同様のものをぜひに」と頼まれ、設計した家につけたこともある。
特にコート掛けは既製品ではデザイン的にツマラナイ物が多く、自然素材系の家にマッチする物を探しあてるのは難しい。しかし、これなら合う。ポイントは取付ける架台にも無垢材を使うことだ。
太さやデザインにもさまざまあって、強度や好みによって使い分けが可能。いずれにしても、ユニークさでは他の追従を許さない。
「ゲンコ」という親しみ深い呼び名の由来は知らないが、おそらくそのこぶしを握ったような形状からくるのだろう。