壁材は5ミリ厚のハードボード。木質繊維を圧縮加工したもので、見てくれは粗いが壁材としての強度は抜群で、壁倍率2相当。片筋かいの最低壁倍率1.5を上回る。
多くは問題なく建築当初の色合いを保っていたが、温度湿度の条件が悪いのか、玄関ホールの東壁だけが汚れている。
木材を主とした内装のため、バランス面から塗装や壁紙での修復は避けたい。薄い木質系の材料で表面を覆ってしまうのが得策だった。
候補は無垢材パネル材。以前に台所と洗面所の腰壁を10ミリ厚パインパネルで張ったことがあり、いい感じで仕上がっていた。
今回も同じ手段でやろうとしたが、材料の高騰で躊躇した。必要なのは3×6パネル3枚分ほどで、軽く1万円を超す。
あれこれ検討のすえ、材質感の近いMDFボードなら5.5ミリ厚が1枚2,180円で買えると知る。部材幅が10センチほどのパインパネルに比べ、張り方も容易。
ホームセンターやネット通販を探し、コメリのネット通販で買って近くの店に取り寄せてもらい、受け取りに行けば送料がかからず、最安値で入手可能だった。投稿でもらった商品券が使えるのもありがたい。
3×6パネルを軽自動車にキャリアなしで積む方法は、2年前にスタイロフォームで試した。
車内の天井下に自転車のゴムチューブで受け材を作り、その上に滑り込ませる手法で、今回は重さが3枚で計15kgと重くなるため、チューブの数を増やし、万一に備えて床との間にかませる支持材も準備した。
積み込み時には店側にも不安がられたが、やってみると寸分たがわずピタリと収まって安堵。他の支持材は一切不要で、12km離れた自宅まで何ら問題なく運べた。
翌日は延々と雨が降り続き、ウッドデッキでの材料切断加工ができない。対象となる3枚の壁材のうち、切断なしで張れる部分の下地処理をやり、邪魔になる帽子掛けを外したりした。
仮置きしてみると、質感の異なる新しい材料のため、色の白さが目立つ。当初のハードボードも経年で色焼けし、じわじわ周囲に馴染んできたもの。作業は雨の様子を見ながらゆっくりやる。