2025年11月30日日曜日

ギター教室演奏交流会

 知人が運営するギター教室の演奏交流会に参加した。主宰者のIさんは息子と同年代の方で、13年前にツイッターで参加者を公募していたカフェコンサートで知り合った。
 以降、定期的にカフェコンサートに呼ばれるようになり、その後Iさんがギター教室を自宅で開くことになった際にアドバイスするなど、細いが確かな交流が続いていた。

 教室の生徒に一般参加者を交えた演奏交流会が6年前に初めて開催され、私も参加して盛況だったが、直後にコロナ禍が発生。長い自粛期間を経た今回、ようやく2度目が実施される運びとなった。
 会場はやや離れた市内地区センター。時期的に悪天候を懸念していたが、幸いに晴れて車移動での不安はない。40分ほどで到着した。


 問題は30台限定の駐車場で満車の可能性があり、近隣の格安駐車場サービスを事前に数カ所調べておいた。
 運よく4台の空きがあってすんなり駐車。開場時間ちょうどの13時15分に部屋に入ると、すでに20名ほどの参加者が音合わせに励んでいる。早めの入場が可能だったらしい。

 出る直前に自宅でリハは済ませてあり、チューニングを確かめるだけで準備は終了。予定ぴったりの13時35分に演奏会は始まった。
 参加者は14組で、教室の生徒が11組、一般参加が3組という内訳。まず4組のギターインストがあり、休憩をはさんで5組のギター弾き語り、再び休憩をはさんで5組のギターインストという3部構成である。
 トップは10歳前後の男の子2人によるギターインスト。主宰者の息子さんで、ルパン三世のテーマを巧みに披露してくれた。教室には子供の生徒も多く在籍する。

 その後、年齢や性別、習熟度がほどよく入り混じった参加者の演奏が続く。ジャンルはXmasソングからクラシックまで多彩。
 3番目に演奏した同年代と思しき男性が「来年70代になります」とコメント。その後「68歳です」と自己申告する方もいた。女性参加者の年齢は不明だが、おそらく私が突出した最高齢参加者だった。


 10分の休憩時に、持参したPAをステージにセットする。過去に小規模会場で何度か使っているヤマハの小型PAで、音は安定している。
 いつものように本体はカメラ三脚に固定し、マイクスタンドは譜面台利用の自作簡易型を使用。電源ケーブルは5m×2本をつないだ。

 ギターインストは全員が生演奏で、マイク使用は私だけかと思いきや、ギター弾き語りの女性2名がマイクを使いたいという。
 会場にPAはなく、私のPAを使ってもらうことになる。セッティングと音出しのチェックは私が担当。まずまず問題なくやれた。
 ギター弾き語りのラストは私で、電子譜面掲載のタブレットPCを素早くセット。Iさんが出演の経緯を簡単に紹介してくれ、MCでは演奏経歴と年齢を告げる。持ち時間10分の範囲内で2曲を歌った。

 空も飛べるはず」(スピッツ・J-POP)
 君をのせて」(井上あずみ・アニメ)


 参加は10月中旬に決まっていたが、選曲には悩んだ。聴き手(演奏者)の年齢層が幅広いことは6年前の参加でわかっていて、嗜好もクラシックから演歌まで多種多様。
 前回は洋楽とオリジナルで臨んだが、反応はいまひとつ。今回はオリジナルを始めとするマニアックな選曲は避け、チカチカパフォーマンスなどで広い年齢層に受けた曲で構成した。

 他に候補に残ったのは「桃色吐息」「アメイジング・グレイス」「コンドルは飛んで行く」「限りない欲望」等々。結果として歌った2曲はいずれも好評で、終了後にも声をかけられたほど。選択としては間違ってなかった。
 演奏キャリアからしてミスは許されないと自覚したが、気負わずに平常心でやれた。腰にはコルセットを装着し、黒豆茶や漢方薬での喉調整もうまく運んだ。ゲスト的な立場での役目は果たせたと思う。


 休憩をはさんで第3部に突入。第1部と同じギターインストだったが、ここではキャリアを積んだ方が中心だった。

 秀逸はラストのギター四重奏「なごり雪」。主催のIさんを中心とするギター指導者による合奏で、分担パートのバランスが絶妙。ギターで表現した降る雪の様子が目に浮かぶようだった。
 アレンジをどうしたのか終了後に確かめたら、Iさんのオリジナルだそう。生徒さんからも「さすが先生」と、称賛の声が相次いだ。


 ライブ終了は16時10分あたり。前回に比べてライブが長引き、交流の時間はあまりなかったが、機材の多くは第3部前の休憩時に片づけてあり、参加者と短時間だけ言葉を交わす。
 外に出ると日はすでに落ちている。事故が起こりやすい時間帯を慎重に運転し、1時間かけて無事に帰着した。

 夜にIさんから「生徒さんも私も、よい刺激になりました。次回もぜひに」と、お礼のメールが届く。好評なので、来年からは年1回ペースで実施したいとのこと。
 人前で歌うのは75歳で卒業のつもりでいたが、2曲なら負担も少なくて責任も軽く、まだやれそうな気はする。体幹の維持に努めつつ、継続参加を目指したい。