2024年4月27日土曜日

二十間道路桜並木

 以前から妻が行きたがっていた「静内二十間道路桜並木」を車で観に行くことにした。世間では免許返納を求める声が高まりつつある年齢だが、いまのところ運転に大きな支障はない。マニュアル車やカーナビなど、それなりの対応策もしてきた。
 Googleマップで経路を調べると、およそ片道150kmの行程。往復だと300kmで、平均50km/hで走ると運転は6時間。休憩や見学を含めて約8時間の行楽で、朝9時半に出れば夕方までには無理なく帰着できる。

 例年の開花時期から、当初は4/30の実施を予定していた。しずない桜まつりが4/28から始まり、平日で道も比較的空いてそうだ。天気予報も悪くない。
 ところが連日の好天で開花が一気に早まった。4/30の天気予報も雨に変わった。急きょ予定の前倒しを決断し、交通事故発生率の高い金曜を避けて、連休初日の土曜に出かけることにした。


 どのコースを走るかは悩んだ。幹線道路をまず避け、野球開催日で混みそうな北広島市もスルー。最終的に、何度か行ったことがあるマオイの丘公園道の駅経由の迂回コースを選択した。

 事前に作ったタイムテーブルより10分早く、9時35分に出発。カーナビの示す推奨ルートとは異なるため、リルートを連発しつつも、10時50分にマオイの丘公園道の駅に到着。なぜか道の駅入口が大混雑していたが、ほぼ予定通りの走りだ。
 ここではトイレ休憩のみで、11時に出発。高速道路に近い感覚の泉郷道路を南下し、5分遅れの11時35分にウトナイ湖道の駅に着いた。



 まだ正午前で、それほど空腹ではない。早めの昼食として「おにぎりにぎらない」という不思議なメニューを選んだ。
 おにぎり型のプラ容器に酢飯と具が載っている。確かに「握ってないおにぎり」だ。具の種類で値段が異なり、3種類1,310円分を注文。持参のお茶と珈琲とで食べた。

 物価高騰で遊びにも費用はかけられず、飲み物やオヤツ軽食類は持参して節約を心がけた。
 この道の駅は土産物の種類が豊富。今後の行程も考え、早めにハスカップソースを土産に買った。


 予定より早く12時25分に出発。カーナビの目的地には桜並木の中央に位置する静内農業高を指定。このままでは海側のルートを示すため、山側の東川下生活センターを中継地とした。
 無料の自動車専用道路、日高自動車道を快調に走り、降りたあとの一般道は桜まつり中の大混雑予想があった海側の国道を避け、山側の細い道をたどって向かう。

 道はガラガラに空いていて、恐れていた熊の出没気配も幸いにない。道端には多数の馬牧場が連なり、競走馬が日差しの下でのんびりと草を食べていた。


 これといった渋滞もなく、予定より10分早く13時50分に目的地到着。
 静内農業高は全長7kmある桜並木の中央に位置し、そこから1km北東にある花のトンネルがトイレや売店の整備されたメイン会場だった。

 開花が早まった関係で、桜まつりは1日前倒しでこの日から開催となっていた。道の片側が臨時の無料駐車場で、反対側が歩行者専用の遊歩道。駐車場には余裕があり、適当な場所に停めたあと、メイン会場までの道を桜を眺めつつ歩く。
 黄砂予報が出ていて、日差しはあるが青空は霞んでいる。しかし、気温は22度前後と程よく、桜は90%満開状態で絶好のお花見日和であることは間違いなかった。

 道から並木の左右を見渡すと、どちらも桜色に霞んでいて、終わりが見えないという壮観さ。全部で2千本の桜があるそうで、「さくら名所100選」「日本の道100選」「北海道遺産」などにも選定されている。
 集まって咲く「桜の森」も悪くないが、延々と連なる桜のトンネルは趣が大きく異なり、これまで観たことがない景色だった。

  並木道沿いでの宴会は禁止で、シートを敷いて座る家族連れがチラホラいる程度。落ち着いた環境で桜を堪能できる。  メイン会場でトイレ&軽食休憩とし、売店で妻は肉まん、私はバナナチョコクレープを食べた。
 かねてからの希望が「満開」という形で実現し、妻は大満足。1時間ほどを過ごし、予定より早い14時50分に会場をあとにした。


 帰路は反対側の並木も観たいという妻の要望で、桜並木の真ん中をゆっくり走る。そのまま南西に抜けて海側に出た。海岸道路との交差点で多少渋滞したが、混雑のピークは過ぎている。

 海沿いの道を走って、15時40分に海に落ちる夕日の展望が抜群というカフェに立ち寄ったが、あいにく満席。日没には閉店するというルールで、この日の日没は18時半。
 外には待ち席も用意されていたが、駐車場の混み具合から閉店まで席は空きそうになく、妻の希望もあって待たずに帰ることにした。

黄砂で海は白く霞んでいる
 日高自動車道から高速道路に乗り、17時まで休憩なしで突っ走る。出発時に23.5km/Lだった年間累計燃費表示はぐんぐん向上し、一気に24.5km/L まで達した。

 輪厚PAで最後のトイレ&軽食休憩。桜まつり会場もそうだったが、どこも値段が上がっていて油断できない。妻がピーチネクターを1本だけ買い、私は持参した珈琲の残りだけで済ませた。
 17時34分に料金所を通過。ETC車ではないがそれほど手間取らず、料金は1,440円で済んだ。高速を使うのは久しぶりだったが、思っていたよりも安い。事故リスクも少なく、今後はもっと利用すべきかも。


 途中で夕食の買物をし、自宅帰着は18時半。事前のタイムテーブルでは18時だったが、買物に30分かけたから、ほぼ予定通りの行程だ。
 全走行距離は320km、最終燃費から試算したガソリン代は2,080円、高速料金が1,440円、飲食代が2,360円、土産代が880円、合計支出は6,760円だった。散策による総歩数は7,261歩に達した。

 桜並木日帰りバスツアーもあるが、食事つきで1人9千円ほど。事前予約だと満開や好天を外すリスクも高く、運転を厭わなければ、やはり自分で企画進行するのが得策のようだ。
 2年ぶりの長距離ドライブだったが、1日300kmの走行を守り、事前調査と準備が充分なら、まだまだやれそうな感じはする。何より惰性に流されがちな日常には、大きな刺激となる。