今年度16度目の地区図書館、本修繕ボランティアの日。昨夜からの雪がかなり積もっていて、午後からは大雪警報も出ていたが、幸いに午前中は穏やかな天気である。
車庫まわりの除雪に手間取ってやや出遅れ、到着は10時15分。みなさん除雪に追われているかと思いきや、参加者は7名と多い。
棚にある修繕対象本は少なめ。ページ全体が背から離れてしまった絵本から作業を始める。
横で作業中のHさんが、「菊地さん用として残しておきましたよ」とのこと。ページ脱落の修理は過去に多数手がけ、確かに手慣れている。
スクレイパーで接着剤(ビニダイン)をすくい、剥離した背の部分全面に塗布。均したのち、表紙にぴったりつけて自作の大型木製クリップで固定しようと試みたが、幅がわずかに足りない。ボルトを1本外してCクランプで固定する手段もあるが、あいにく持ってきていない。
やむなく目玉クリップ5個で固定した。Cクランプは常に工具ケースに入れておこう。 天候の悪化が懸念され、早めに帰ろうとしたら、係員のAさんがページ全体がバラバラになった本を持ってきた。
ページ自体はそろっていて、両端が目玉クリップで固定してあり、背にノコで切れ目を入れて欲しいとのこと。
切れ目の部分に補強材としてタコ糸を入れ、接着剤でページと共に固定するという修繕手法。昨年5月に初めて試みて成功している。ページをずらさずにノコを引く加減が難しく、前回は3人がかりでやった。
ページの固定には大型木製クリップを使うが、こちらもわずかに幅が足りない。
そこで対象本を単純にテーブル上に置き、背の部分を端部からわずかに突き出してスタッフ2人に押さえてもらった。その状態で床に座り、ノコを縦に使って切れ目を入れる。
切れ目深さは2ミリで間隔は25ミリ。前回はタコ糸を2本どりにしたが、Aさんの希望で今回は1本とする。両端の目玉クリップだけでは固定が甘く、中央部が膨らむ。タコ糸を半分入れた時点で剥離紙を介して背の部分も目玉クリップで止めた。
丸1日乾燥後にタコ糸を切りそろえ、補強用の寒冷紗布を接着する作業はAさんがやる。
早々に帰宅したとたん、予報より早く吹雪いてきた。雪の合間を見つけて除雪に励む。積もりそうな気配。