2022年9月30日金曜日

胃ガン内視鏡手術

入院2日目手術当日
 昨夜は消灯後も同室患者の処置作業で落ち着かず、普段は深夜1時過ぎまで起きていることもあって、なかなか眠りにつけなかった。
 10時半ころにいったん起き、タブレットPCで小説を読む。

 前回入院時にSDカードのエラーで電子本が読めなかった失敗にこりて、今回は入念に動作チェックのうえ、24冊分の電子本を持参した。すべて青空文庫の無料版で、著作権切れの古い本だが、充分楽しめる。
 昨日は「赤ひげ診療譚〜狂女の話(山本周五郎)」「D坂の殺人事件(江戸川乱歩)」の2冊を読んだ。照明なしで読めるから消灯後でも問題なく、入院むきだ。


 23時過ぎにようやく眠りに落ちたとたん、ナースセンターからの物音で目覚めた。インタホンに似たアラーム音が断続的に響き、イヤホンで耳栓をしても眠れない。時計は深夜2時半。
 トイレをかねて起きたら、入口の引戸が開いたまま。これでは音が筒抜けだ。隣室を見るとぴったり閉じている。通りかかった夜勤の看護師さんに、就寝中は閉めてもよいことを確認した。
 その後は眠れたが、4時にまたアラーム音で目覚める。誰かが引戸を開けたらしく、再び起きて閉めに行く。

 次に起きたのが、起床時間6時をはるかに過ぎた7時少し前。洗面を終えたら看護師さんが現れ、体温&血圧の測定。体温36.7度で、37.1度だった昨夜より下がった。血圧も110/67と低め。


 7時半ころに点滴液をセットされる。手術日なので水も食事も一切不可。24時間、計2Lの栄養剤点滴だけが頼りだ。

 タブレットPCで「赤ひげ診療譚〜駈込み訴え(山本周五郎)」を読んだり、麻雀ゲームをして時間をつぶすうち、15時20分に内視鏡手術の迎えがやってきた。
 はおっていたカーディガンを脱ぎ、腕時計とメガネを外し、貴重品入れの鍵は看護師さんに託して、ただちに検査室(手術室)へと向かう。


 控室で20分ほど準備をし、15時45分に手術室へ案内された。部屋は10人近いスタッフであふれていて、普段の内視鏡検査の倍以上。麻酔系のスタッフのほか、症例の少ないESD手術(患部を中心に胃壁を丸くはがす)ということで、見学者がいたのかもしれない。

 酸素吸入管を鼻にセットされ、15時50分に鎮静剤を打たれたが、目覚めたのは病室のベットで、4時間近く過ぎた19時30分過ぎ。この間の記憶が全くなく、「鎮静剤施術(静脈麻酔)は手術中もぼんやりと意識がある」という事前情報とは大きく異る。まるで死の淵から蘇ったような、奇妙な感覚だった。
 内視鏡手術とはいえ、少ない確率でリスクがあることに変わりはなかったが、ひとまず生きているようだ。


 痛みは全くなく、不安だった穿孔や出血はなかったらしい。緊張して臨んだ割には拍子抜けの結果。
 あとで看護師さんに確かめたら、病室戻りは16時40分ころとのこと。正味40分ほどで手術は終わったことになる。

 鎮静剤はまだ残っていて、頭がボ〜としている。1時間ほど休んでから、9年ぶりの独り留守番で手術立ち会いも叶わず、何かと不安に苛まれているだろう妻に、手術無事終了をメールで報告。
 その後、消灯と同時に再び眠りにつく。長い一日が、ともかくも終わった。

2022年9月29日木曜日

入院の日

 胃ガン内視鏡手術の入院日だった。9年前の大腸ガンのときは当日入院、即手術だったが、病院の内規が変わったのか、今回は前日入院の指示。入院が1日長くなるが、選択の余地はない。

 病院に行く時間は14時。準備は前日までにほぼ終えていて、洗面道具類とノートPCだけを当日にパッキングした。
 前回は2泊3日で、今回は1週間の入院と言われている。出口側(大腸)よりも入口側(胃)のほうが、より対応がシビアになるらしい。


 昼食後、最寄りのバス停まで歩く。入院で車の利用はできず、荷物はカバンひとつにまとめたが、前回はなかったノートPCがあるせいで、6kgと重い。妻が自転車に荷物を載せてバス停まで送ってくれた。

 バスと地下鉄を乗り継ぎ、ゆっくり歩いて13時40分に病院に着く。諸手続きを終え、14時5分前に病室に案内された。


 病室は3階4人部屋の窓際で明るい。音は筒抜けだが、カーテンで仕切られていてプライバシーはそれなり。看護師さんの案内でシャワー室やデイルームなど、院内の施設を見て歩く。

 事前情報はなかったが、Wi-Fiが病室でも無料で使えるようになっていた。さっそく持参のノートPCをネットに接続。しかし、なぜかタブレットPCにはつながらない。OSが古いせいかもしれない。
 ネットはタブレットPC中心でやるつもりでいて、ノートPCの電源ユニットを持参してなく、数日でバッテリが空になりそうだ。なんとか対策を考えよう。


 ぼんやりしていたら看護師さんが現れ、病衣に着替えるよううながされる。明日からの点滴に備え、予め点滴用の針を刺された。

 17時に予約制のシャワーを浴びる。点滴用の針には厳重に防水カバーを施してもらった。
 シャワー室は2つあり、片方にはバスタブもついていた。術後2日間はシャワー禁止のため、浴びておくのが得策。
 シャンプーと石けん、タオルやバスタオルは持参したが、ドライヤーがなく、洗った髪の乾燥にやや手こずった。女性や髪の多い人は持参すべきか。(その後、施設で貸してくれることを知る)
 18時から夕食。まだ手術前のため、平常食である。ご飯におかず3皿の和食メニュー。温かいほうじ茶もあった。
 副食はアコウダイと舞茸の蒸し焼きゴボウ人参&油揚グリンピースの煮物小松菜の昆布煮浸し。味噌汁がなくて残念だったが、どれも美味しく食べた。
 明日から2日間は絶食、その後もしばらく病人食となるので、ゆっくり味わった。



 消灯21時までの時間、ネットや電子本、ラジオなどで時間をつぶす。ICカードを買えばベット横にあるテレビも観られるが、いまのところ観る予定はない。
 夕食前には主治医の先生も顔を見せてくれた。いよいよ始まる。

2022年9月26日月曜日

手術前にタイヤ交換

 胃内視鏡手術に備え、例年より1ヶ月早く冬タイヤへの交換を行った。夏でも走れるスタッドレスタイヤなので、多少早めても大きな問題ではない。
 出血や穿孔、リンパ節転移がない最善の結果であっても、患部の完全回復には2ヶ月を要する。仮に交換を外注するにしても、倉庫からタイヤを積み下ろしする際に大きな負荷がかかることに変わりはない。ならば、動けるうちに自力でやってしまうことだ。


 新車に換えてから都合3度目のタイヤ交換。交換手順にも慣れ、秋はタイヤローテーションの面倒もない。
 過去ブログ記事でイメージを固め、午後から作業に取り掛かる。トントン進んで、1時間強でタイヤの清掃や空気圧調整を含めた全作業を終えた。手探りだった過去2回に比べて、かなり要領がよくなった。


 交換は電動工具なしの完全手作業だが、十字レンチによるボルト着脱の負荷が相当高かった。
 以前は空気圧調整も手動の空気入れでやっていたが、こちらは新車に付属の電動コンプレッサが使えるようになり、格段に軽減された。

 手術前にやるべき作業は今回でほぼ終了。残るは細かい備品の準備だけとなった。

2022年9月23日金曜日

ストーブの点火テスト

 朝から気温が上がらず、室温が22度台で肌寒い。やせ我慢は禁物で、ポータブル灯油ストーブを今秋初めて点けた。
 電気不要で灯油を3.7L満タンにすれば、17時間の燃焼が可能。簡単な炊事もできるため、防災用として役立つ。暖房ボイラを点けるほどではないこの時期に、防災点検もかねて適宜点けている。


 なぜかうまく着火せず、調べてみると点火用の乾電池が液漏れしていた。単3電池を単1電池変換ホルダーで使っていたが、日付を確かめると使って3年が経過している。
 別の古い単3電池に交換したが、こちらでも点火しない。テスターで電圧を測ると1.28Vと低め。電流を熱に変換するので、高い電圧が必要のようだ。


 マッチやライターでも点火可能だが、収納箱を漁って古い単1電池を見つけた。一部がサビていて、こちらも動作は怪しい。変換ホルダーなしで使えるので試しにセットしてみると、一発で点火した。
 使用期限は2006年で16年も前に過ぎているが、まだ1.54Vをキープしている。さすがは日立製だ。

 ストーブは結局3時間も点けていた。暖かくて、なかなか消せない。妻はストーブの上で昼食のウドンや夕食用の煮豆を作っていた。

2022年9月22日木曜日

ミズナラ剪定を前倒し

 天気がよく、外仕事には絶好の日和。自宅敷地の北西角にあるミズナラの剪定作業(葉落とし)をやった。
 秋の落葉で大きな葉が近隣に散らばるのを防ぐため、いつも落葉直前の10月末から11月初旬にやっているが、今年は胃内視鏡手術があり、術後の2ヶ月間は静養を強いられる。この種の作業は前倒しでやる必要があった。

 一部に剪定ノコを使い、小さな葉だけを残して、大胆に切り捨てる。昼食前の1時間弱で、割と簡単にやり終えた。手術にむけての準備がまたひとつ進んだ。

小さな葉だけを残して剪定

 作業中に小さな鳥の巣を発見。すでに巣立っているが、実は南西角のカエデの木にも鳥の巣を確認している。
 カエデには毎年のように営巣するが、ミズナラへの営巣は初めてのこと。この家がよほど気に入ったとみえる。

 このミズナラは夏期に西日や近隣からの目線を遮る重要な役目をしてくれるが、身体の調子や加齢により、今後自力での維持管理が難しくなる可能性もある。
 いずれ木そのものを伐採してしまう日がくるかもしれない。ちょっと寂しいが、そんなことを考えた。

2022年9月21日水曜日

仏花に紫苑

 市の集団健診を受けに、妻と隣区の地区会館に行った。住んでいる区に限らず、どこで受診してもデータは集約されることを知ってから、混雑する大規模地区センターは避け、あえて小さな会場をねらっている。
 今回の会場も、車で数分の距離にある地区会館。9時半過ぎに家を出て、9時45分に到着。駐車スペースがなく、車は近くの公園駐車場に停めた。


 思惑通り会場はガラガラで、職員のほうが多い印象。待ちかねたように親切に応対され、ていねいな説明を受ける。
 体温測定と手指の消毒から始まり、身長&体重測定、胴回り計測、血圧測定、医師の問診、採血&採尿と定番の検査が順に続く。
 最後に出口に停まったレントゲン車でX線撮影をやって、30分ほどで終了だ。

 今朝の気温が10度以下まで下がり、駐車場から寒い中を歩いたせいか、血圧が131/87とやや高め。それでも70代としてはまずまずの数値ではないか。


 昨日が彼岸の入りなので、仏壇を開いて菓子を供え、花を飾った。
 庭の紫陽花やグラジオラスはすでに終わったが、昨秋に土手の散歩道で見つけて移植した野の花、紫苑が無事に根づき、可憐に花を咲かせている。ミヤコワスレに似ているが、ちょっと違う。
 キク科であり、小ぶりな紫色が仏花にふさわしい。昨年も飾ったと記録にある。花の少ない秋のお彼岸には、ぴったりの花だった。

2022年9月17日土曜日

療養食リハーサル

 胃内視鏡手術後に始まる療養生活のリハーサルとして、最も大事な療養食についていろいろ調べ、具体的な準備を始めた。まだ手術前だが、一部は先行して実践中。
 1日おきに飲んでいたアルコールはすでにやめている。マグロの刺身など、美味しい肴が食卓に並んだときに少量を飲む。ペースとしては月に数回程度か。
 おそらく術後2ヶ月の静養期間が過ぎても、このペースは変わらないだろう。キモチとしては、ほぼ「卒酒」である。


 厳しい制限がある食事にも、栄養価が高くて胃にやさしい食品はある。朝食用のバナナと蜂蜜は以前から継続中で、新たにアセロラジュースとプロセスチーズを追加した。
 昼食にはウドン、そうめん、冷や麦、玉子丼(衣笠丼)など。ラーメン、焼きそば、蕎麦、チャーハンはしばらく休む。
 夕食には納豆と高野豆腐を、ほぼ毎日食べている。手術前の体力作りにもなり、術後はそのまま療養食となる。肉類は加工肉を極力減らし、鶏肉が中心。

「胃の負担を考慮し、少しずつ食べる」という意味で、手術後の間食(オヤツ)は重要だと知った。3食のほかにビスケットやヨーグルト、果物の缶詰を間食として2食追加し、こちらもすでに実行済み。
 ウエハースやカステラ、カロリーメイトも療養間食には絶好らしい。
 イオン系スーパーで手持ちの商品券が使えることを知り、お釣りが出ないよう価格を調整し、前述の療養食品をまとめ買いしている。
 バナナや牛乳、ヨーグルト、プリン等の買い置きは難しいが、日持ちのする食品をある程度手元に置いておけば、防災やコロナ自宅療養への備えにもなる。

2022年9月14日水曜日

すし券を使った

 テレビのクイズ番組で当たったすし券を使い、妻と共にランチを食べてきた。
 すし券を使える店は意外に少なく、一覧から以前に住んでいた地域にある寿司店を選択。美味しい店で、両親の金婚式はこの店でやった。当時指導していたサッカー少年団でも何度か利用した。

 事前にネットでメニューや営業時間を調べ、前日に確認の電話をすると、席の予約が可能だった。


 車で30分ほど走り、12時半すぎに着いた。席は小上がりの椅子席。平日のせいか客は私たち以外に2組だけ。
 寿司、ざるそば、天ぷら、茶碗蒸し、吸い物のついたランチメニュー1,180円を注文。空腹の妻は寿司の多いセットを、私は天ぷらの多いセットをそれぞれチョイスした。


 実は寿司、そば、天ぷらは胃内視鏡手術後の食事制限の対象。気にせず食べられるのは、いまのうちである。
 20分であっという間に完食。すし券はまだまだ残っており、身体が正常に戻れば、また食べにこられるだろう。それを楽しみに、手術を乗り切りたい。

2022年9月12日月曜日

玄関ポーチ切詰め

 胃内視鏡手術後は2ヶ月間、日常生活に大きな制限がある。
 最も厳しいのが食生活で、患部を中心に胃壁を丸く切り取るため、人為的な胃潰瘍の状態になる。アルコールはもちろん、珈琲や香辛料などの刺激物、消化の悪い食べ物全般が食べられない。
 患部出血防止のため、入浴は当分シャワーのみ。遠距離運転や力仕事も一切できない。普通なら11月から始める冬への準備は、1ヶ月前倒して終わらせるつもりでいる。

現状の玄関ポーチ
物置と車の間隔

 今日は懸案事項のひとつである木製玄関ポーチの改造をやった。車庫を建て替えた2019年に廃材を活かしてDIYで作ったもので、物置と玄関ポーチの間がやや狭い。
 軽自動車の車庫入れなら問題ないが、年末に次男が普通車で帰省した際、ここに停めて私の軽は南側予備駐車場に移動する、という構想がある。
 除雪が軽減される利点があり、普通車でもスムーズに停められるよう、玄関ポーチをぎりぎりまで切り詰めることにした。


 本来なら15センチくらい切りたいところだが、人の出入りが窮屈になってちょっと無理。検討のすえ、6センチ切り詰めることで決着した。物置側は45センチくらい空くことになり、余裕がある。なんとかこれで収まるはず。

 モノが大きいため、移動させずに作業は玄関前でやった。横板の右端を固定するビスのみを外し、電動ノコで切り捨てて、土台部分を6センチ内側に移動。
 ビスを止め直し、小口をヤスリがけしてから、保護塗料を全面的に塗り直す。またひとつ片づいた。

2022年9月8日木曜日

手術前にライブ

 6月に2年半ぶりに人前で歌ったデイサービスから、3ヶ月後のライブを依頼されていた。当時はまだ新型コロナ感染が落ち着いていた時期で、翌月から新型コロナ第7波が爆発。
 コロナの勢いはなかなか収まらず、ライブの実施は難しいように思われた。しかし、引き受けた以上やる前提で準備しなくてはならない。

 前回のような長いブランクはなく、練習に本腰を入れ始めたのは8月中旬から。折悪しく定期検診で胃ガン宣告を受けたが手術は9月下旬で、ライブ自体に支障はない。
 施設からは特に連絡がなく、予定の4日前になってこちらからスケジュール確認すると、予定通り9/8に実施するという。日々の練習を怠らずに正解だった。


 時間は前回と同じ15時開始。14時5分に家を出て、40分で先方に着く。前回開拓の裏道ルートでも平日のせいか、やや時間がかかった。
 施設はちょうどおやつタイム。椅子のセッティング替えなどあって、開始は15時15分あたり。秋メニューを中心に、アンコールを含めて50分で15曲を一気に歌った。
「高原列車は行く」「二輪草」「炭坑節」「瀬戸の花嫁」「二人は若い」「高校三年生」「荒城の月」「北酒場」「星影のワルツ」「涙そうそう」「古城」「つぐない」「丘を越えて」「また逢う日まで」「時計台の鐘(アンコール&リクエスト)」


 聴き手はおよそ30名。前回と曜日が異なるせいか、顔ぶれは大幅に入れ替わっている。マスクを着用し、聴き手との距離は広くとって感染に配慮した。

 聴き手も当然ながら全員がマスクで、表情が読みにくい条件は変わらない。1曲ごとの拍手で反応をうかがったが、全体的に大人しいなかで、手応えがあったのは「二輪草」「高校三年生」「荒城の月」「丘を越えて」「また逢う日まで」あたりか。
 前半の喉の調子はいまひとつで、特にロングトーンの音程が不安定だった。だましだまし進めて、後半は尻上がりに回復。不織布マスクの新品を使ったせいか、前回のような歌いにくさはなかった。


 ラスト曲を歌い終えたのが16時ちょうどで、係員がまとめようとしたら、利用者から「アンコールは?」の声が自然に湧く。
 準備していた「リンゴの唄」をありがたく歌おうとすると、最前列で熱心に聴いていて、ときに一緒に口ずさんでいた男性利用者から、「『時計台』をぜひに」との声があがる。
 思わず「裕次郎(「恋の町札幌」→出だしに時計台が登場する)ですか?」と問うと、違う、時計台の歌だよ、と重ねる。

 どうやら唱歌の「時計台の鐘」が希望らしい。過去のライブで何度も歌ったが、リクエストは一度もない。素早く電子譜面を検索すると、案外簡単に見つかった。
 5年ぶりに歌ったが、これが自分でも驚くほどうまく歌えた。求められると、普段持っている以上のパワーが歌に乗り移るものらしい。
 終了後、全員で記念撮影。移動してきたばかりの若い施設長さんから労われる。
 ライブ前に調べてみたら、最初の依頼が大腸ガン発症直前の9年前の夏。以降年2〜3回ペースでコンスタントに依頼があり、奇しくもこの日は20回目のライブだった。
 Xmasライブの打診もあったが、胃ガン発症と手術の予定を率直に話し、患部の進行状況がはっきりするまで、しばらく活動を休止することで了解をもらった。
 先日の本修繕ボラと同じで、ボランティアを続けるにも、まずは自分の健康が最優先である。

2022年9月7日水曜日

防災用品のチェック

 9月は防災月間である。4年前の強力台風による車庫被害、続けて起きた北海道胆振東部地震とそれに伴うブラックアウトもまだ記憶に新しく、定期的な防災用品のチェックは欠かせない。
 食料や医薬品の備蓄は万一の新型コロナ感染に備えて日々怠っていないが、質が異なる地震や台風への備えは例年この時期にやっている。


 まず、床下収納にしまってある飲料水の更新。ペットボトル飲料水は内容確認のみで、20Lと12Lのポリタンクに詰めた飲料水は中身を完全に入れ替え、更新日付をラベルに記入した。
 古い水はバスタブに入れて70度(75度では熱い)のお湯でうめて入浴。一部はトイレ洗浄水にも転用し、無駄なく使い切る。

 同じ床下収納には、昨年から5回分の簡易トイレも追加した。いざとなればトイレは別手段もあり、使う機会はないかもしれないが、いちおうの備えである。


 本来は地下空間のライブ用として買った乾電池式のLEDライトは、4年前のブラックアウトの際に重宝した。
 先日の短い停電時に、暗闇の中探し当てるのに苦労したため、最近になって居間の階段下に付属のクリップで止めた。

 非常時のLED懐中電灯は2階寝室引戸そばと1階玄関ホールの2ヶ所にもあり、日常でもよく使っている。


 最後にカーインバータの動作チェックをする。
 車のバッテリにつないでDC12VをAC100Vに変換する装置で、停電時に家電が車のバッテリで駆動可能になる。
 4年前のブラックアウトに懲りて買い、給湯ボイラや冷蔵庫、液晶テレビ、ノートPC、Wi-Fiモデムなどをやり繰りしつつ、最低限使えることを確認済み。

 新車に換えてから一度もテストしてなかったが、以前にまとめた記録に従ってボンネット内にセット。60Wのライトを使ってテストすると、バッテリ電圧13.8〜14.0Vで安定して使えた。
 使う機会がそうあってはたまらないが、ひとまず安心できそう。
 午後からは妻を伴い、月末に予定されている胃ガン手術とそれに伴う入院に関する説明を受けに病院に行った。
 予約は15時だったが、診察室に案内されたのは16時半。主治医からの話は先月私が聞いた内容とあまり変わらず、待つことに慣れていない妻は、疲れ切った表情をみせていた。
 ともかくも、治療の方向性は決まった。あとはよい結果につながることを祈るのみ。

2022年9月5日月曜日

手術前に本の修繕ボラ

 通算6度目の地区センター図書館、本修繕ボランティアに参加。前回と同じ11時過ぎに図書館に行くと、私を除く参加者は5名だった。
 うち1名はすでに帰宅し、もう1名も帰るところで、残ったのは係員を含めて4名。素早く準備を済ませて、ただちに作業に取りかかる。

 ボランティア組織が発足して半年、メンバーが慣れたせいか、この日は修繕対象の本が残り少なかった。手間のかかる補修はなく、作業棚の手前にある本から順に作業を始めた。


 手始めに絵本のページ脱落の補修をする。単にボンドで止めるだけと思いきや、脱落したページが本体からわずかに飛び出ている。
 以前にも同じ箇所を補修したらしく、ノド(ページの谷間)の部分が背から微妙に浮いていた。スクレイパーで手前のページもはがし、脱落ページと共にまとめると、ぴったりそろった。そのままボンドを流し込み、Wクリップで3ヶ所を固定する。

 続けて絵本のページ破れを補修。古い補修跡である半透明テープを剥離液ではがし、新しい透明テープを貼る。
 絵本の補修が続き、1時間後の12時までに計4冊の絵本を補修し終えた。子供が扱う絵本は、どうしても傷みがひどくなるようだ。


 作業棚から補修対象の本がすべて消え、この日の作業はこれで終わりか?と思いきや、補修対象となっていない閲覧棚に並ぶ本のうち、小口の汚れがひどい本のヤスリがけをやって欲しい、との要請が係員からあった。
 人気があって閲覧数の多い推理小説の汚れが特にひどいという。案内されたのは西村京太郎の書架。かなりの数があり、確かにどれも手垢と思われる汚れがひどかった。

 10冊ほど取り出し、木片に包んだ紙ヤスリで順に作業。木工系DIYで普段よく使っているので手慣れている。45分で15冊ほどを仕上げ、定刻15分前にこの日の全作業を終えた。


 終了後、胃ガンの手術&入院とその後の静養のため、しばらく活動を休みたい旨を係員に告げた。患部の進行程度によっては、そのまま退会の可能性もある。
 始めたばかりの活動で、作業にも少しずつ慣れてきたところ。任期終了の来年3月までは細々とでも続けたい気持ちはあるが、先方の都合もあり、現時点ではなんとも言えない。まずは身体を治すことだ。

2022年9月4日日曜日

季節が進む

 2日前、庭で赤トンボを見かけた。秋到来である。散歩コースの土手道では、セイタカアワダチ草の黄色い花が咲き始めている。いつものように、ススキと共に玄関の花瓶に飾った。


 昨日は台所窓外の遮光ネットを外し、そのまま室内に持ち込んで居間テレビ上に内側から吊るした。テレビ画面の反射よけと、補助暖房としての集熱効果の両方をかねている。
 遮光から集熱へ、季節が一気に進む。



 2日続きで好天の今日、遅れていた冬物衣料洗濯を一気に片づけた。
 いつものルーチンに従い、21Lの大型洗面台シンクに32度のぬるま湯を満たす。ウール専用洗剤で1枚ずつ手洗いし、脱水は横の洗濯機を使用。すすぎは2回だ。

 今回はセーター類7枚、コート類2着、ジャンパー2着、その他帽子や手袋の小物類を洗った。珍しく午前中から始め、昼までに終了。ひとつ片づいた。

2022年9月2日金曜日

遅れて墓参り

 胃腸炎やコロナ爆発の影響で、今年はお盆の墓参りに行きそびれた。お盆に集まった家族はそれぞれが仏壇にお供えして合掌。
「お墓は本店で仏壇は出張所」といった考えを以前にどこかで聞いたことがあり、ひとまずの先祖供養は済んだつもりでいた。

 そんな折に、予期せぬ胃ガン宣告。(これは墓参りを怠ったバチが当たったのかも…)と一瞬思った。秋のお彼岸には少し早すぎるが、思い立ったときに行っておくべきと妻を誘って出かけた。


 午後一番に家を出て、途中のザ・ビッグで供花を調達。いつもの裏道を通り、1時間強で現地に着く。

 風もほとんどない好天に恵まれたが、お盆とお彼岸の谷間とあって、霊園内に参拝者はまばら。ちょうど霊園の芝刈り作業とぶつかって草刈り機の音が騒がしかったが、お参りに支障はない。
 墓の周囲の雑草抜きや墓の清掃から始め、花や菓子を供えて線香をあげ、近況を報告。同時に手術の無事を祈った。
 30分ほどいて帰路につく。北に位置する六花亭真駒内店でピザを食べて帰るのが常だったが、6月末の旅行で食中毒の原因になったかもしれないピザは当分食べたくないと妻が言う。
 そこで今回は帰るルートを東廻りに変更し、途中にある宮田屋珈琲美しが丘店に初めて寄ってみることにした。



 宮田屋珈琲店は現時点で市内に9店舗存在するが、これまで東苗穂店と大麻店には行った。それぞれ特徴のある店舗デザインとメニューがあり、全店舗制覇をひそかにめざしている。
 美しが丘店はオレンジの瓦風屋根にレンガと黒い木を外壁に使い、他店舗とは異なった異国情緒溢れるイメージが特徴。人気があるのか、20台近くある駐車スペースには1台しか空きがなかった。

 時間は15時過ぎで、あまり空腹でないと妻が言う。珈琲はパスして、珈琲カップに盛られた「宮田屋あんみつ」(600円)を注文する。
 味は他店で保証つきで、ウッディなインテリアを堪能しつつ、あっという間に食べ終えた。


 30分ほどで店を出る。札幌新道経由で走り、16時すぎには家に着いた。墓参では初めて通るルートだったが、途中に平岡公園もあって、行楽をかねた墓参りには向いている。



 帰宅後に居間南に張ってあった遮光ネットを片づける。残るは西側の遮光ネットだけとなった。
 その後夕食用の高野豆腐煮付けを作り、弾き語りの練習もやって、濃密な一日を終えた。