2022年8月26日金曜日

大腸ガンの次は胃ガン

 8月10日にやった胃内視鏡検査で採取した検体の病理検査結果が出る日だった。予約は9時半で、早い時間帯のせいか、珍しく時間ぴったりに診察室に呼ばれた。悪い結果が出るかも…、との不安で前夜は何度も目覚めたが、その予感は当たっていた。
 採取した組織にガンが見つかったという。つまりは悪性である。内視鏡写真ではよく判別できないが、わずかに盛り上がった小さな突起が病巣だったらしい。

 ただ、ガンはごく初期で、ステージは1程度。採取時に患部を完全に除去できた可能性もなくはないが、ルールに従って周辺組織の除去手術をすることになった。
 緊急性は低く、手術は1ヶ月後。負担の少ない内視鏡で行い、時間は1〜2時間程度。ESDと呼ばれる患部周辺の組織を盛り上げて粘膜下層の深さまで切り取る治療だ。普段の内視鏡検査と違い、鎮静剤を使うので、施術時の痛みは軽減される。


 今回のガンは9年前に手術した大腸ガンの転移ではなく、6年前の胃ガン検診で見つかり、治療したピロリ菌の影響である可能性が高い。
 ピロリ菌を完全に除菌しても、胃粘膜細胞の遺伝子にメチル化という異常がおこり、胃ガンになる例が稀にあるという。除菌前に胃壁の奥で密かに発生していたガンが、時を経て姿を現す例もあるとか。
ピロリ菌治療後も10年間は胃内視鏡検査を毎年必ずやること」と医師から説明されていたが、まさにこのリスクがあるからだった。

 大腸ガンの内視鏡検査が今年から隔年に緩和されたばかりで、新たなガン宣告に、正直落ち込んだ。しかし医師から「毎年真面目に検査していたから、ごく初期の段階で見つかったんですよ」と慰められ、確かにそうだと思った。
 大腸ガンのときと同様に、手術後1〜2ヶ月間は食事や運動に一定の制約はあるが、リンパ節転移などがなければ、12月には普通の生活に戻れる。少しの我慢で、寿命が少し延びるのだと前向きに考えよう。