地区センター図書館の本修繕ボランティアに参加。9〜13時のフレックスタイムだが、今回は早めの10時5分前に着いた。
すでに6名のボランティアが作業中で、係員を含めて全員が女性。
前回手掛け、剥離したページをボンド接着して終えていた「鬼子(新堂冬樹)」の仕上がりが気になり、係員に尋ねると、すでに本棚に戻したという。見せてもらうと、ボンドはうまく効いていて、ページの剥離はなかった。
ただ、接着したページを中心に凸凹が激しく、紙ヤスリで再度の調整をすることになる。
こちらも持参した木片と丸棒を使い分け、紙ヤスリを巻きつけてページの飛び出し部を少しずつ削る。自宅にある手製本ですでにテスト済みで、作業はスムーズだった。
#180で均しきれないバリは、1ページずつ#400で作業。およそ1時間で仕上げ、そのまま本棚に戻す。
続けて「エンデュアランス号漂流」という文庫本を補修する。こちらもページの剥離と脱落だったが、新たに持参した先端の細いボンド容器(製図オイルの空き容器)を使い、短時間で問題なくやれた。
最後に「電車大集合1616」というムック本を手がける。ページの剥離が多数あり、セロテープでかろうじて脱落を止めている状態。そもそもセロテープでの補修は禁止で、閲覧者による自主補修と思われた。
すべてのセロテープを剥離液ではがしたうえで、ページをボンド固定する必要があったが、前回同じ補修で取り外しに失敗し、文字の一部を欠損させた苦い経験がある。
作業を躊躇していると、係員の方が一部だけ試し始めた。粘着の強い専用テープなら難しいが、セロテープならはがせるようだ。
無理をせずに少しずつ作業し、どうにか5ページ分ほどのセロテープはがしに成功する。全体を調べて、まずページの破れや穴を細いブッカー(透明カバー)で補修する。
続けて別の場所にあった谷間(のど)部分の剥離をボンドで補修。最後に脱落したページを順にボンドで固定した。背の部分を目玉クリップ4個で止めて終了。硬化の確認は係員が後日やってくれることに。
写真が中心の鉄道系の本で人気があるのか、とにかく傷みが激しい。ページの剥離や脱落は、コピーやスキャナーを繰り返し使ったことで本に無理が働いたせいではないか。
神経を使ったが、ともかくも12時半には終わった。作業時間は2時間半ほど。あれこれいいつつ、やるたびに経験値は増し、作業時間もじょじょに短縮されてゆく。