・2007.12.23/251.7L
・2008.02.04/287.8L
・2008.03.31/262.6L …合計802.1L
使ったお金は合計で70,678円、冬を11月~3月の5ヶ月とすると、単純計算で1ヶ月あたり14,136円という数字になる。
上記は毎日入る風呂の給湯分を含んだ数値で、給湯で使う灯油量は約1.5L/日であることが、暖房分灯油を使わない夏期の灯油消費量などから分かっている。
この数字から純粋な暖房分の灯油消費量を計算する。
・802.1L-(1.5L×150日)=577.1L
この冬の灯油価格で一番高かった時期が、およそ90円/Lだったから、この数値で1ヶ月あたりの暖房灯油代を試算すると、
・577.1L×90円÷5ヶ月=10,388円
8年前に建てた超ローコスト住宅にしては、なかなか(すごく?)よい数字である。
暖冬だった去年の冬期灯油消費量が、実は合計で833.0Lだった。(給湯分を含む)今年の冬は去年よりもはるかに厳しかったが、30.9L(4%)減少している。
結果として、高騰した灯油価格のダメージは、最小限で済んだ。
次に暖房床面積あたりの暖房灯油消費量を計算する。
・577.1L÷92.75m²=6.22L/m²
この数値が小さいほど断熱性能がよいという理屈になるが、同様の計算をごく普通の北方型高断熱高気密住宅でやった場合、ほとんど10を越えるはず。(自宅の各種データが分かる方は、ぜひ試算してみてください)これまた超ローコスト住宅にしては、「モノスゴクよい数値」なのである。
モノはついでなので、暖房気積(吹抜けやロフト、床下や天井裏まで含めた全換気容積)あたりの暖房灯油消費量も計算してみよう。
・577.1L÷280m³=2.06L/m³
残念ながら、暖房気積あたりの灯油消費量を評価した数値基準は、世間にあまり見当たらない。ただ、もし他の最新住宅と比較したとしても、決して引けを取らない自信はある。
前述の「暖房床面積あたりの灯油消費量」は多少議論されることもあるが、どのメーカーもあまり表には出したがらない。建物の性能がモロに数字として出てしまうからで、はっきりうたっているのは、技術に自信のある設計者かメーカーだけだ。
各種数値が入居後8年で過去最高の数値を示したが、理由として考えられるのは、日中の窓ブラインドをすべて全開にし、太陽熱を最大限に活かしたことか。(窓の位置と大きさは最も効率的になるよう、設計時に日影計算でチェック済み)
換気による熱損失は極めて大きいが、パッシブ換気の換気量を最小限に絞ったことも、かなり効いたかもしれない。(機械換気はトイレとキッチン以外使っていない)
参考までに、室内の日中設定温度は20度で、ボイラの運転方法はこれまでの7年間と大きな差はない。
もちろん、室内空気の汚染や室内結露とも無縁。大きな投資をせずとも、少しの創意工夫で、ローコストで豊かな暮らしは叶うのだ。