2007年10月10日水曜日

パッシブ

 今日も日中の気温は9-14度の間をウロついていて、雨もシトシト。昨日と同じような肌寒い一日だったが、昨日調整した2階天井換気口の効果がようやく出て、夜になっても室温は23度弱。昨日よりも2度以上高く、これならしばらくは暖房なしで過ごせる。

 ちょっと難しい話になるが、我が家は「パッシブ換気」という自然の温度差を利用した換気暖房システムを採用している。床下から外気を取り入れ、室内を循環させて2階天井から抜いてやるという、電気を全く使わない、非常にエコロジー&エコノミーな手法だが、季節の変わり目での天井換気口の調整がやや面倒で難しい。


 2階ロフトの最上部につけてある直径150ミリの換気口は、通気量を微妙に調節できる仕組みになっている。外気温の高い夏場は全開放でOKだが、秋から冬にかけて、外気温が10度以下になり始める時期には開放量をツマミで調整し、通気量をコントロールしてやる必要がある。
 こうすることで、換気による熱損失を最小限にし、暖房費を節約しようというのだ。全開放では換気過多で寒く、暖房をつけたときもエネルギーの無駄が生じる。完全に閉じてしまうと換気量がゼロになるので、これまた駄目なのだ。経験的に冬期は20-30%くらい開けてやるのがちょうど良い。

 以前はハシゴに昇ったり、長いひもをつけたりして換気口を調整していたが、入居して8年たったいまは椅子に乗り、長い棒を使って簡単に調節する手法を考えだした。
 パッシブとは本来、機械の力に頼ることなく、自然のエネルギーを利用するシステムをいう。我が家では換気だけでなく、暖房や除雪、給湯などにもこのパッシブの概念を有効に活かし、エネルギー消費を抑制している。今後生活のありとあらゆる分野で、必須の考えになるはずである。

 工夫次第で初期コストも非常に安く済むが、理解者はごく少数。エコロジーなどというものは、得てしてそのようなものだ。