「それはnature(自然)です」と、すぐに答えた。
仮にいま、同じ質問を誰かから投げかけられたとしても、同じように答えるだろう。
こんなふうに考えるようになったきっかけは、16歳と20歳のときに自転車による単独放浪旅行を企て、地べたを枕にする生活を長期間経験してからだ。そこで自然や宇宙の広大さ、寛大さを知り、同時にちっぽけな自分の存在を思い知った。
この二度の旅によって、私の人生観や宇宙観の基礎が固まった。そしてそれは延々といまの自分の姿へとつながっている。
自然素材を主とした家を作り、地球になるべく負荷をかけない生き方、暮し方を実践している背景も、きっとここにある。
見上げれば空があり、宇宙がある。ひれ伏せば大地があり、木々がゆれる。そこにきっと神がいる。