2022年2月15日火曜日

豪雪の断熱効果

 今冬3度目の灯油を給油した。給油量は252.2Lで、前年同時期の311.7Lに比べて60L、20%近く減った。
 日平均消費量は6.64L/日で、こちらも前年同時期の7.99L/日に比べて17%の減少。灯油単価は99円で昨年同時期の90円より10%上がったが、支払額は24,968円で逆に3千円ほど減った。


 直近の石狩アメダスによる気象データは以下の通り。日平均灯油消費量は過去4年間で最も少ない。

・2019.1(6.81L/日)
 月平均気温-3.9度、真冬日19日、日照時間76.4h、最深積雪85cm
・2020.1(6.93L/日)
 月平均気温-3.7度、真冬日19日、日照時間85.8h、最深積雪51cm
・2021.1(7.99L/日)
 月平均気温-5.7度、真冬日22日、日照時間101.5h、最深積雪80cm
・2022.1(6.64L/日)→今回
 月平均気温-5.5度、真冬日25日、日照時間71.6h、最深積雪133cm
 気象条件を比べると、月平均気温は昨年同時期と大差なく、真冬日と日照時間では逆に条件が悪くなっている。なのに、なぜ消費量がこれほど減ったのか?
 暖房を極端に節約したことはなく、逆に年末年始の厳寒期は暖房をオフにせず、深夜は低温での24時間連続運転に変えた。これにより温度環境が安定し、プラス要因に働いた可能性がある。


 もうひとつの要因として、豪雪によって家の周囲に雪が高く積み上げられ、雪そのものが自然の断熱材として作用した可能性がある。
 雪の断熱性能については以前から知られている。締まり具合によって異なるが、熱伝導率 0.12〜0.70W/mKというデータがある。コンクリートの1.6W/mK、土(粘土、シルト)の1.5W/mKと比べて2〜10倍ほど小さく、木材(松)の0.12W/mKなみの数値を誇る。

 記録的豪雪に見舞われた今冬は雪置き場に困り、苦肉の策として玄関をのぞく外壁周囲に1.5メートルほど雪を盛り上げた。屋根には1Mを超す雪が載ったままで、雪下ろしはしていない。結果的にそれが厳寒期に良好な断熱材として働き、灯油消費量激減につながったのではないか。
 この推測が正しかったとすると、今後も雪を無闇に排除せず、貴重な資源として可能な限り家の周囲や屋根に積み上げて過ごすのが得策だ。
 札幌の平均宅配灯油価格は現時点で112円/L。いつも頼んでいる業者より13円高い。「一回200L以上で在宅現金払い」という条件だが、一冬だと1万円以上もの違いになる。この価格差は大きい。

 給油がスムーズに運ぶよう、配達前日には灯油タンクの上や周囲をていねいに除雪し、給油口が開けられることを確認。道路からタンクまでの経路には階段を作るなどし、作業に支障がないようにしている。
 今日の支払い時に「いつもタンク周りをきれいにしていただいて、ありがとうございます」と、担当者から感謝された。
 タンク周辺の雪には困っていると先日のテレビで灯油業者が嘆いていた。誰も雪に疲れ切っていて、気持ちに余裕がないのだろう。