「方杖」と呼ばれる斜めの補強材を、新設した梁と柱の間に取り付ける作業で、2本の梁を補助材で相互に連結する作業もついでにやった。
材料の加工と塗装は暇を見て少しずつ済ませてあり、あとは金物で固定するだけだ。途中で電動ドライバーの充電が切れ、少し手間取ったが、夕方までにはイメージ通りに出来上がった。これでひとまず安心して冬は越せる。
本当は古い梁を取り去る仕事がまだ残っている。腐っているものを、いつまでも残しておくのは良くない。だが、頑強に固定してある古い梁を取り去るこの作業は、かなり面倒だ。
雪と氷に閉ざされる冬は腐食菌の活動は少ないと判断し、この作業は来春に持越しとしよう。
連休は暇だったはずが、外仕事の合間、ネット経由で飛び込んだ間取り相談の仕事に謀殺された。
遠方の依頼主とメールのやり取りをするうち、膠着していたプランの画期的な解決策が昨夜ひらめく。まず紙に濃い鉛筆でスケッチし、イメージ通りにうまく収まることを確認したあと、CG画像に変換。
いきなりパソコンではなく、最初は紙と鉛筆を使ったほうが、イメージの広がりが格段によい。これは曲作りでも同じで、実に不思議な現象だ。
その後、平面図をパソコン画像に変換する。最近はCADソフトではなく、レタッチソフトのレイヤー機能を使い、サラサラと手早く描く。
レタッチソフトをこんなふうに使っている設計屋はマレかもしれない。工夫とアイデア次第で、世界はいかようにも広がる。