2025年1月25日土曜日

守りの新春ライブ

 近隣デイサービスの新春コンサートで歌った。
 今年最初のライブだったが、昨年末に傷めた腰痛が完治せず、ちょっとした拍子にピクリとくる。用心して腰にはコルセットを装着し、温湿布(カイロ)もあてて臨んだ。
 駐車場から施設までがやや遠く、機材を楽に運ぼうと久しぶりにキャリーカートも引っ張り出す。先月の厳冬傾向から一転して雪が極端に少なく、転がすのに支障はない。

 同じ施設では昨年も2度歌っていて、Xmasライブ終了時に翌月のライブを依頼された。どうやら月ごとにイベント担当が変わるらしく、たまたまライブを目にした翌月担当者からたっての要望。
 同じ施設での連続ライブは極力避けたかったが、利用者の重複が少ない別の曜日に歌うことで最終決着した。


 開始時間は先月と同じ14時。直前の準備もほぼ同じで、機材の移動だけは腰への負担を軽減するべく、前日から2日に分けて行った。
 時間通り14時に開始。アンコールを含め、35分で11曲を歌う。

「上を向いて歩こう」「二輪草」「真室川音頭」「港が見える丘」「南国土佐を後にして」「宗右衛門町ブルース」「仰げば尊し」「なごり雪」「つぐない」「青い山脈」 〜アンコール「少年時代」
 雪が平年よりも少なく、春間近の気分ということもあって、春を意識した曲で構成した。結果として先月のXmasライブとの重複曲はない。

 直前の自宅練習でも感じていたが、力を入れて歌うと微妙に腰に響いた。ギックリ腰の影響が歌にまで及ぶのは過去になかったこと。喉の状態はまずまずだったが、全体的にはミスを避けた守りのライブにならざるを得なかった。


 聴き手は30名強と、先月に比べて少なめ。全体的に大人しく、場の後押しも期待できない難しい気分の中でライブは進んだ。

「守りのライブ」と言いつつも、連続ライブということで、過去にほとんど歌っていない曲を試験的に散りばめた。
「港が見える丘」「南国土佐を後にして」「宗右衛門町ブルース」「なごり雪」などがそれで、いずれも別施設で一度はリクエストが出ている曲。
 恐る恐る歌った割に反応はよく、「宗右衛門町ブルース」では珍しく間奏で拍手が出た。
 ただ、介護施設では定番だった唱歌系の「仰げば尊し」の反応が弱く、共に歌う声はゼロ。介護度の低い施設での唱歌は、今後外していいかもしれない。
 時間ぴったりの14時半に終えると、最前列の男性から「井上陽水をぜひに」との声が担当者経由で告げられる。要はリクエスト〜アンコールなのだったが、介護施設で井上陽水を求められたのは初めてのこと。
 ライブ中のMCで利用者からの要望で初めて歌った曲が多いこと、介護施設では冒険だったフォークの「なごり雪」を歌ったことなどが呼び水になったことは間違いない。
 虚をつかれて(さて、何を歌うべきか…)とマイク前で迷っていたら、「少年時代」などいかがです?と担当者から助け舟。言われてみると、過去に介護施設で一度だけ歌ったことを思い出した。譜面の検索にやや手間取ったが、無難に歌い終えて喜んでもらえた。

 終了後の機材撤収時に再び腰がピリピリ痛みだし、見かねた別の担当者が手伝ってくれた。喉の調整以前に、体幹を良好に維持するのもライブの大前提であることを思い知る。
 帰り際に複数の利用者から声をかけられる。本調子には程遠くとも、聴き手にはそれなりに届いていたようだ。