2024年10月5日土曜日

目覚まし時計の修復

 34年前(1990年)に長崎屋で購入し、ずっと故障知らずで働いてくれたCASIO製のデジタル式目覚まし時計の動作がおかしくなった。使っているのは妻だが、極端に遅れ始めたと訴える。
 確かめると液晶表示は正常だが、4時間以上も遅れている。深夜にいったん止まり、また動き出したのか?
 まずは電池切れを疑い、テスターで電圧を計測。すると単3電池の2本とも1.35V前後あって、時計を動かすには充分な電圧である。時間を合わせ、しばし様子をみることにした。

 数日経って、また同じ現象が起きた。やはりどこかがおかしい。以前に別のデジタル式目覚まし時計の調子がおかしくなり、内部の接点類を清掃することで復活したことを思い出した。
 過去のブログを参考に、同じ手順で分解&清掃を試みる。今度こそビンゴのはずだったが、一晩でまた同じ現象が起きてしまった。


 内部集積回路のどこかが故障しているのか?34年も使ったのだから、とっくに元はとっている。買い替えを覚悟して、代替品を見繕う。同等品が600〜1000円で手に入ると知る。

 ひとまずトイレに置いてある時計で代用することにしたが、どうにも納得がいかない。未練たらしくもう一度分解してみたら、なんとしたことか、内部集積回路から電池ケースをつなぐケーブルのうち、ケース側1本のハンダ付けが緩み、脱落寸前。切れたり点いたりする現象と一致する。原因はこれだった!
 さっそくハンダ付けの修復を試みるが、ケーブルが細くてやりにくい。失敗を重ねるうち、回路側のハンダ付けまでがとれてしまった。夜が深まって手元がおぼつかなくなり、継続を断念した。


 翌日になって明るい窓辺で作業再開。失敗の連続で既存のケーブルが短くなり、太めのケーブルに交換することになる。ハンダ付けのコツがいまいちつかめず、ネットで調べてわかりやすいサイトを発見

 およその要領は以下の通り。(貴重な情報に感謝します)
「ハンダゴテを5分温める」「コテ先を清掃する」「接合部を4秒温める」「ハンダを接合部に2秒送る」「ハンダを離し、1秒後にコテ先を離す」

しぶとく復活した目覚まし時計

 最初に回路側から始めたが、接合部が動かぬようケーブルを養生テープで仮固定したこともあり、今度は一度で成功。電池ケース側も同じ要領でうまく接合できた。
 何度も失敗したせいで、集積回路を傷めた可能性もあり、祈る気持ちで電源を入れてみると、一発で起動して胸をなでおろした。

 2日がかりの作業に手こずったが、ひとまず買い替えは回避。果たしてどこまで使い続けられるのか、イノチとの競走になりそうだが。