2024年10月3日木曜日

オロロン秋散策

 新聞に「ニシン蕎麦が美味しい」との記事が載り、「秋になったら食べに行きたい」という妻の要望で、道の駅「あいろーど厚田」に行った。自宅から通称「オロロンライン」と呼ばれる国道231号を北へ40キロほど走ると着く。
 道路沿いには眺めのよいカフェがいくつかあり、これまで家族で何度か訪れていたが、オープンして6年と日が浅い「あいろーど厚田」には、まだ行ったことがなかった。

 道路が空いていて事故の確率が低そうな平日、しかも雨ではないという諸条件の中から、この日を選んだ。
 秋晴れではなかったが風もなく、まずまずのドライブ日和。12時5分前に家を出て順調に走り、約50分で道の駅に着いた。予想通り道も店も極端に空いている。


 最初に2階に上がって厚田ゆかりの著名人のパネルや展示物を観る。同じフロアに飲食店もあって眺めも良いが、なぜかメニューにお目当ての「ニシン蕎麦」がない。そんなはずはないと1階に回ってみて、ようやく見つけた。


 ニシン蕎麦は一人前千円。以前に小樽の旧青山別邸でも食べたことがあり、記憶の味と比べてみたが、つゆは小樽のほうが勝っていた気がする。蕎麦とニシンの味は互角。
 お昼をかなり過ぎていて、肌寒い日だったこともあり、かけ蕎麦の温もりがなによりのごちそうだった。

 食事後、3階の展望フロアに上って石狩湾を望む。曇天だが、小樽や暑寒別の山々がきれいに見渡せた。


 13時45分に帰路に着く。途中、石狩川を渡って右折し、石狩灯台へと向かう。過去に家族や知人と何度か訪れていたが、コロナ禍でしばし足が遠のいていた。
 30分くらいで着いて、灯台周辺の「はまなすの丘公園」を散策。花は終わっていて、人影はまばら。ハマナスの赤い実とススキの穂に秋の風情を感じる。


 灯台の南にあるカフェ「マウニの丘」に久しぶりに行ってみた。過去に何度も行っているお気に入りの店だったが、コロナ禍以降は週末限定営業に変わり、営業時間も短くなった。
 木曜を選んだのは、この店の営業日に合わせる意図もあった。


 記録を調べると7年ぶりだったが、店の雰囲気は変わっていない。客は私たちを含めて3組しかなく、閑散としている。
 灯台が見える窓際の席に座り、茫漠とした風景を眺めながら、ケーキと珈琲でぼんやりと時を過ごした。


 15時10分に店を出て帰路に着き、16時前には自宅に戻った。
 食事とお茶以外にこれといった目的もなかったが、新しい店と懐かしい店の両方を確かめた秋のドライブだった。