2024年8月19日月曜日

自分の本を修復

 今年度6回目の本修繕ボランティアの日。珍しく月に2度目の活動となった。実は昨日は自由参加型路上イベントの開催日だったが、今回は参加を見送った。
 路上イベントは第3日曜、本修繕ボラは第1と第3月曜が活動日になっていて、月によっては2日続きの活動となってしまう。実際にやってみて、2日連続のイベントは体力的に厳しいことがわかり、今後は状況に応じてどちらかを選び、片方だけの参加としたい。

 9時20分に到着し、参加者は5名と平均的。修理対象本は本棚に山積みで、目についたものから順に取り掛かる。
 相変わらずページがノド(谷)部分から外れている本が多く、3冊ほどを修理し終えたとき、係員のAさんが「菊地さんと同姓同名の方の本が修理対象となっていますよ」と、声をかけてきた。見ると23年前に出版された私の本「父が息子に残すもの 息子が父に贈るもの」がその手にある。
「同姓同名ではなく、実は私の本なんです」と応じると、「えぇ〜っ!」と絶句。しばしして、「本当なんですか?」。


 本が出たあとに地域図書室に1冊を寄贈した経緯は、当時の館長さんと一部職員しか知らず、すでに全員が地区センターにはいない。本修繕ボラを引き受けた際、そうした経緯は一切話さなかった。
 書くことが好きで、地元紙に投稿が掲載されると「投稿、読みましたよ」と係員から声をかけてもらうことはあっても、まさか本まで出しているとは思わなかったようだ。

 以降の経緯は省くが、行きがかりで本の修復は私がやるということになった。
 ページが2ページにわたって半分ほど破れていて、切り口に幅があり、接着剤だけで修理可能だった。まさか自分の本を自分で修復するとは、思いもしなかった。


 その後もページ外れの修復が何冊か続き、最後に糸綴じ絵本の修復を珍しくやった。綴じた糸が切れ、ページ全体がバラバラになっている。糸の綴じ直しは必須。
 以前に何度か手掛け、試行錯誤のすえに布団用の太い針とタコ糸を使い、要領よくやれるノウハウを構築した。

 背から2センチ離れた位置で見返しをいったん切って表紙からはがし、針が自由に刺せる状態にする。バラバラのページを整えてWクリップで仮固定し、糸を綴じ直す。はがした部分を綴じ糸と共に接着剤固定し、Wクリップ止めして終えた。

この日修復を終えた本の一部

 全作業終了は12時近く。自分の本が出版された経緯を説明するなどし、いつもより時間がかかったが、合計で7〜8冊を手掛けたので、作業量としては決して悪くない。