2階に置いてある湿度計の数値が50%を切り始めた。最近になって明け方に咳き込むことがあり、あきらかに湿度不足。例年この時期に起きる現象で、床下暖房の継続によって住宅内の湿度がじょじょに下がり始めるのが原因。
住宅素材にとっては低湿度は結露もなく、概ね好ましいが、生きている人間にとって50%以下の湿度は風邪系ウイルス蔓延の元凶。強制的に加湿調整する必要がある。
機材や維持費が負担になる加湿器のたぐいは使ったことがなく、吸い取り紙やフェルト布を利用した加湿器を自作したこともあったが、いかにも効率が悪い。
6年前から試験的に床下の土間コンクリートに風呂の残り湯で打ち水してみたら、床下のパネルヒータで適度に加湿され、暖気と共に住宅内を一巡して、吹き抜け上端にある排気口から抜ける。設備不要で無動力のシンプルな加湿手段となることがわかった。
実は住宅の換気自体も、室内外の温度差を利用した無動力のパッシブ換気を主体としている。つまりは同じシステムを利用した「パッシブ加湿」ということだ。
過去のテストで、1日に2度、各3Lの残り湯を床下に打ち水してやれば、湿度52%程度をほどよく2日間キープしてくれることを確かめた。
期間は融雪で外部湿度が上がり始める3月までの1ヶ月ほど。打ち水作業は電気式加湿器と比べても、手間として大きな差はない。