2007年1月19日金曜日

納豆チヂミ

 雑誌に安く出来る料理がいろいろ載っていた。まさに「縄文暮し」にぴったりの企画で、さっそくそのひとつ、「納豆チヂミ」を作ってみた。
「チヂミ」とは簡単に言えば、「韓国風お好み焼き」である。お好み焼きは妻の大好物だが、私はそれほどでもない。しかし、韓国風であれば食べてもいいかな、と思った。


 1皿分の作り方は以下の通り。

1)小麦粉大さじ3、片栗粉大さじ1、水大さじ1と卵1個、塩コショウをよく混ぜる。
2)ほうれん草を1本茹でて2センチに切る。タマネギ1/4をみじん切りにする。納豆1パックはタレとカラシと共にまぜる。
3)上記1)2)を全部まぜ、フライパンに流してゴマ油で焼く。
4)大根おろしと醤油で食べる。
 初めてなので手間はかかったが、非常にうまい。酒のツマミにもぴったりで、妻にも大好評。原価は光熱費まで入れてもおそらく1皿50円以下だろう。とにかく安上がりだ。
 ほうれん草を本来のニラに変えたり、納豆を芝海老に変えたり、白菜キムチを加えたりするバリエーションもありそうだ。今後、いろいろ試してみたい。

2007年1月10日水曜日

8年目の手摺

 家を建ててから8年目の新年を迎えた。家の内外に使ったすべての素材は時の流れと共に静かに朽ち果てて行き、それは誰にも止めることは出来ない。
 大切なのは経年変化でもそれなりの美しさを保てる素材を、いかにして使うかである。

 日々の手入れを第一に挙げる考え方もあるが、手入れには時にかなりのお金がかかる。計画の初期段階で、なるべくメンテナンス費用のかからない素材や手法を選択しておくことが肝心ではないか。


 写真は8年目をむかえた我が家の階段手摺である。ツーバィ材を加工しただけのもので、本来は構造材として造られた素材。最初に自然保護塗料を自分で塗り、年に1回だけ雑巾にクレンザーをつけ、汚れをふいてやる。
 構造材とはいえ、無垢材なので時の流れと共に日焼けし、手垢で磨かれ、独特の風味が出てくる。部分的に小さなキズも見られるが、それは長い時間の積み重ねを裏付けるものであり、老いて行く人間の誇らしいシワのようでもある。

 自然素材の家を選択するのなら、このように手垢の汚れや小さなキズさえも愛しいものとして受け入れる「覚悟」のようなものが必要だろう。
 それなくして、イメージだけで安易に自然素材を取り入れるなかれ。

2007年1月2日火曜日

ハレとケ

 元旦の食卓である。大晦日よりは控え目だが、定番のおせちのほか、アワビ、「マテウス・ロゼ」という発泡ワインなど、元旦にしか絶対に食べない飲まないものがズラリ並んでいる。普段の夕食のざっと数倍の予算だろうか。
 器や食器も「元旦にしか使わない」という物が多くある。山中塗という我が家にしては高価な漆の重箱。八角形の不思議な形の取り皿などがそれで、写真にはないが、元旦にしか使わない盃もある。


 家族の名前を書いた祝い箸も同様の主旨だが、いわゆる「ハレ」の場の代表である正月だからこそ、こだわるイベントなのだ。
 もしいまよりも収入が減ったとしても、出来る範囲でこの形式は続けたいと思う。その点で、妻と私との価値観はぴたり一致している。
「ハレとケ」と似ている言葉に、「メリハリ」という言葉もある。「ハレとケ」は「非日常と日常」、「メリハリ」は「緩みと張り」だ。陰があるからこそ、光がより一層輝き、一瞬の輝きを生きがいに、長い陰をやり過ごすことも叶う。
 突き詰めれば、暮すこと生きることも、おそらく同じ場所にたどり着く。